2021年第1回意見交換会を実施

ゲスト:Sara Kayyali Human Rights Watch研究員(シリア担当)

目 的:シリアで、人道支援と人権保護を両立させる可能性を検討すること。


冒頭、Sara研究員から、シリア国内で紛争当事者が実施する恣意的な逮捕や拷問、国際法上禁止された兵器の使用、住居や所有権の禁止といった、人権侵害の状況について概括してもらいました。

その後、シリア政府による支援物資の転用を前提に、人道支援が人権侵害を悪化させないためにはどうすればよいか、参加者間で意見交換しました。国連機関は、人権侵害の悪化を防ぐために、支援過程で遵守すべき人権原則を作成しました。人権原則が実行力を持つためには、国連の諸機関とドナー政府が団結したシリア政府への交渉や、原則が破られていないか監視する仕組みが必要であると議論されました。

会の終盤には、日本政府を含むドナー政府への働きかけが検討されました。Human Rights Watchは、シリアでの人権状況を報告することで、日本政府にシリア人の声を届けるよう試みています。シリア人の声を大きくするその試みに協力してもらいたいと、Sara研究員よりシリア和平ネットワークへの期待が示されました。

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