2021年第2回勉強会を実施

4月26日、オンラインにてUNIDO(国連工業開発機関)学習会を開催しました。開発途上国や市場経済移行国において包摂的で持続可能な産業開発を促進し、これらの国々の持続的な経済の発展を支援する機関であるUNIDOが、シリアでどんな活動をしているのか?シリアで活動するNGOに加えて、国連、アカデミック、ビジネスなど、多様なセクターから約30名の方が、実際のプロジェクト担当者による説明に、耳を傾けました。その後の質疑応答も盛り上がり、あっという間の90分となりました。


長期にわたって武力紛争が継続するシリアでは、市民が生計を立てるための手段が、深刻に破壊されています。シリア国内で生活する人の半数が職を持たず、さらにはその半数以上が若者世代です。シリアのこれから担う世代が、その可能性を十分に発揮するための手助けとして、UNIDOが実施する職業教育及びSTEM教育*の概要が説明されました。

* STEM教育:Science, Technology, Engineering and Mathematics education(科学・技術・工学・数学)の教育分野を総称。


質疑応答では、参加者から「対象者はどうやって選ぶのか?」「研修場所から離れた場所に住む人へのオンライン研修はあるのか?」という質問が寄せられました。本事業にはシリア国内に住む誰もが応募でき、応募者は自身の学歴に応じてグループ分けされます。オンライン研修の可能性は、目下追求中であるものの、電力供給及びインターネット接続が不安定なシリアでは、チャレンジングな状況が続いています。

参加者を驚かせたのは、教育課程にレゴブロックが使われていることでした。Learning through Playingアプローチとして、児童はレゴで遊びながら、プログラミングやロボ技術の基礎について、自然と学習するよう設計されているそうです。会の最後には、深刻な経済危機に襲われるシリア市民の生活が、一秒でも早く改善するよう、参加者から願いが込められました。

(当日使用したスライドは、こちらよりご覧ください)

シリア和平ネットワークでは、シリアに関わる勉強会を今後も開催するとともに、シリアに携わる関係者の交流の場(プラットフォーム)を提供して参ります。

シリア和平ネットワーク Network for Peace in Syria

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